子供の内斜視

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子供の内斜視

子供の内斜視(わかりやすくするためおおざっぱな話です)

なぜ斜視が問題になるのかというと、人間の二つの目は物との距離を測るセンサーの役割もあるからです。

二つの目は違うところにあるので画像は微妙にずれて脳に送られます。すると二つの画像が脳のコンピューターで重ねられ(融像といいます)、立体感や距離感が生まれます。

そこで二つの目が向く方向が

(1)まったく合っている

両方の目とも、一番感度がいい部分で物を見ていますので、抜群の立体感があります。

(2)だいたい5度以内でずれている

わずかに感度が悪い部分でみていますが、おおざっぱな立体感があり日常生活には問題はありません。

(3)大きくずれている

もう脳のコンピューターでは重ねること(融像)ができませんので、どちらかの画像を自動的に捨ててしまい(抑制といいます)、片方の画像が脳で認識されます。立体感はありません。

小さなお子さんの内斜視を手術するのは、(1)(2)までの機能がだいたい2歳までに形作られるからです。

子供の内斜視でも、遠視が原因で起きる内斜視は眼鏡で遠視を打ち消せば斜視が消えますので手術はしません。